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「ネオロマ」
遙かシリーズ

デートの始まり(遙か3、将望)

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 審判を下されるのを待つ罪人とは、こんな気分だろうか。

 ・・・・・・・別に悪いことをしたわけではないけれど、望美はそんなことを思いつつチラリと上目遣いで幼馴染を見上げる。
 期待と不安がないまぜになって、ドキドキが止まらない。
 さっきから何も言わないで自分を見てくる将臣に、何故だか顔が赤くなってくる。

 胸元にフリルをあしらった可愛いピンクのワンピースに、薄手の白いカーディガンを羽織って。ちょっとヒールが高いオシャレなサンダルに、シルバーのアンクレットなんかつけて。
 いつもは下した髪をまとめあげ、前髪の分け目も少し変えた。
 少しだけ化粧にもチャレンジしたし、流行色だという淡いピンクのグロスもつけてみた。

 雑誌を読んでみたり、友達の意見を参考にして実行した、望美なりの最大級の女の子らしい格好・・・・・・だったつもりなのだけど。


(やっぱ、私に女の子らしい服っていうのが無理な話だったか・・・・・・)


 待ち合わせ場所の駅前で、望美の姿を見た途端黙ってしまった将臣の様子に、望美は内心深いため息をついて肩を落とすのだった。





 発端なんて、言ってしまえば単純なもの。
 たまたまテレビに映っていた女優の服を望美が可愛いと褒めていたら、将臣に「お前じゃ似合わないよな。」なんて言われたから。


「着てみなくちゃわかんないじゃない!」

 と望美が返せば、

「流行やら化粧やらに、てんで無関心なお前が着こなせるわけねえだろ」

 と返されて。


 あとはいつものように言葉の応酬。
 結局、あまりにも将臣にバカにされたことが相当悔しかった望美が、「私だってやれば女の子らしい格好できるんだからっ!!」と半ば強引に将臣と出かける約束を取り決め、その日に目一杯のオシャレをして見返してやろうと決心したことでその場は収まったのだが。

 ・・・・・・いざやってみると、これがなかなか恥ずかしく、望美は内心後悔していた。

 別にオシャレをするのが恥ずかしいわけじゃない。
 好んで着るボーイッシュな服でなく、かわいい服を着てみるのは新鮮でワクワクしたし、化粧だって慣れてしまえば面白かった。服装にあう髪型を友達に聞いてみたり、服にあう小物を考えたり。
 けれど、いざそれを将臣に見せるとなると、異常なほどにドキドキして自分の格好が気になって仕方がなかった。

 こんな気持ちになるのは、まるでデートみたいだからかもしれない。
 用事があると言っていた将臣に合わせ、いつもだったら互いの家の前などで待ち合わせするのを、今日は駅前での待ち合わせにしたこと。
 部活の練習で譲が来れないため、将臣と2人だけの外出になること。
 今が日曜日の午前中であること。
 こうしてオシャレをしていること。
 全部が全部、いつもと違う。

(私これから・・・・・・将臣くんとデートに行くみたいじゃない?)

 あまり恋愛ごととかには興味がなかったとは言え、望美だってれっきとした高校一年の女子高生。彼氏との甘いデートにだって憧れる。
 たとえ相手が幼馴染で兄的存在な将臣でも・・・・・・・いや、将臣だからこそ。こんないつもと違う状況にドキドキした感じを覚えるのは仕方がない。
 ショーウインドウの前で、何度もおかしいところはないかとチェックして、早めに到着した駅前で、なかなか進まない腕時計を何度も確認して。
 将臣くん、なんて言うかな?気に入ってくれるかな?
 いろいろな反応パターンを想像して、不安と期待がないまぜになったまま待っていたというのに。なのに。


 ・・・・・・・当の本人は冒頭の通り。


 あまりの反応のなさに、望美は何だか泣きたくなる。
 そんなに呆れかえるほど、似合ってなかったのかな・・・・・・などと考え、さらに惨めな気持ちが増していく。どんどん落ち込みかけた望美は、黙って視線を新しいオシャレなサンダルに向けた。



「・・・・・・・・・・・・・・・・似合ってるな」



 ぽつん。

 頭の上で、半ば呟くようにかけられた言葉。
 驚いて顔をあげようとするが、次に置かれた大きな手がそれを許してくれなかった。

 折角苦労してまとめた髪型が崩れるとか。
 そんなに素直な褒め言葉は、不意打ちでずるいだとか。
 いつもの憎まれ口がないなんて、調子が悪いんじゃないのかとか。

 言いたいことが山ほど浮かんでは、耳元で大音響に鳴り響く心臓の音にかき消される。


「あ、ありがとう・・・・・・・・」


 最後に言葉にできたのは、それだけだった。
 今の自分はさぞかし顔が赤いだろうと思いながらうつむいていた望美の頭から、将臣の手が離れていくのがわかる。それを少し寂しく思い、ちらりと視線だけ上にあげた望美は、自分の見たものが信じられずに少し息を飲んだ。
 次の瞬間、離れていった将臣の手が望美の手をとった。

「おら行くぞ。映画が始まっちまう」

 手をしっかり握られたことに驚く間もなく、少し乱暴に手を引かれてそのまま歩き出す。

「ちょ、ちょっと待ってよ!!」
「きびきび歩け。遅れたらお前のせいだからな。」
「なによ~だったら、もうちょっと待ち合わせ時間に余裕持てばよかったじゃない!」

 いつもより速いスピードに文句を言いつつ歩調をあわせれば、さきほどまでの歯切れのなさとは打って変わって、いつもの軽口と笑顔を返す将臣がそこにいた。
 望美の格好など興味はないと言わんばかりに、彼はそれ以上いつもと違う服装の望美について何も言わなかった。


(・・・・・・・・・・やっぱり、さっきのは私の見間違い?)


 前を向いて歩みを止めない将臣をそっと見やりつつ、望美は首を傾げる。



 あの一瞬、視線だけあげた望美が見たものは、顔を赤くして困ったような顔をする将臣の表情だった。



 でも今の将臣には、照れた様子も困った様子もまったく見えない。

(まあ、一応褒めてくれたことだし・・・・・・・いっか)

 一言だけ、それでも間違いない褒め言葉を思い出し、望美は満足げに、そして嬉しそうに微笑んだ。



 一人で納得したように頷く望美は気付かない。

 前を歩く将臣の耳が、まだ微かに赤いことに。

 そして望美に見惚れたような視線を送る男達に、将臣が鋭い視線を投げかけていることに。



 それはまだ淡い恋心に振り回されていた、高校一年の暑い日の思い出。




終わり
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