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「QuinRose」
アリスシリーズ

やっかいな恋敵~大人と子供~(クローバーの国、VS)

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 誰にだって、苦手分野は存在する。
 ・・・・・・・・・・彼の場合、苦手とは少し違うのだけれど。

(どうもこう・・・・・・・・・・断りきれないというか、ついつい思い通りにさせてしまうというか)

 溜息を一つ零し、グレイは赤と青の色違いの服に身を包んだ背丈も見た目も何もかもがそっくりな2人の少年を見つめた。
 無邪気に笑う少年の笑顔に反し、その手には切れ味がよさそうな斧。身に纏った血臭は、しょっちゅうケンカを吹っかけてくる爽やか迷子騎士や掃除屋として働くコーヒー好きの眠りネズミなどにも負けず劣らず。
 帽子屋屋敷の門番であり、世間ではブラッディ・ツインズなどと呼ばれるこの2人は、子供であるが故の残虐性を形にしたような恐ろしい双子だ。
 そのことは充分グレイも理解しているつもりだし、こうしてクローバーの塔に姿を見せた双子に隙を見せず目を離さないようにしているわけではあるが。


「・・・・・・・・・・・本当に、アリスへの用事を済ませたら大人しく帰るんだろうな?」
「もちろんだよ!僕らはお姉さんに会いに来ただけなんだ」
「そうそう、お姉さんがいなくちゃ、会合でもないのにわざわざこんなところに来ないよ」
「大人しく待ってるから、安心してよ。特別休暇がでるわけじゃないからトカゲさんをやっつけようとも思わないし。ね、兄弟?」
「兄弟の言うとおりだよ。僕ら、いい子にしてるよ。トカゲさんを相手にするのは大変だし、別に特別手当もでないのに、そんな面倒なことしないよ」
「そうだ!どうせなら、待ってる間にトカゲさんのコレクションとか見せてくれたら嬉しいな。前から見たいと思ってたんだ!」
「あ、僕も見たい、僕も。トカゲさんって、いかにもいいモノをコレクションしてそうだよね・・・・・・・・・・見せてほしいな」


 にこにこと実に子供らしく微笑みながら、コレクションを見せて見せてとねだる双子にグレイは少し後ずさる。
 両側からステレオのように「ね~ね~」と言われると、どうにも見せてあげなければかわいそうじゃないかという気分になってくる。

「・・・・・・・いや、さすがに武器を見せるのは・・・・・・・・」
「え~~~~~~」
「ええ~~~~~~~」

 不満そうな2つの声を返されて、再びグレイはたじたじになる。
 本人にも自覚のあることだが、グレイは子供らしい仕草に弱いというか甘い。それはあの大きい子供のような上司の影響が多大にあるのかもしれないけれど。

「あ、お姉さんだ!」
「本当だ!お姉さんだ~!」

 どうしようかと思案に暮れていたグレイを引き戻したのは、嬉しそうな双子の声だった。
 グレイが入り口からエントランスへと入ってきた自分の恋人の姿を認めると同時に、見せてよ見せてよとせがんでいた双子はあっさりと離れ、実に素早くアリスの元へと駆け寄った。

「お帰りなさい、お姉さん!!」
「お姉さんお姉さん、待ってたよ」
「僕ら、お姉さんに会いにわざわざ来たんだよ?えらい?えらいでしょ?」
「えらいでしょ?褒めて褒めて~。いい子ね、って頭なでてほしいな?」

 駆け寄ると同時に左右からアリスに抱きつく。
 斧ごと抱きつくものだから、見ていると実に危なっかしいことこの上ない。無邪気に嬉しそうにアリスに纏わりつく双子を見る限り、悪意があるわけではなさそうだし、ああ見えて抜け目のない子供だから、アリスを間違えて傷つけるというヘマなどはしないと思うけれど。
 双子に斧ごと抱きつかれるのは慣れているのか、アリスは間近に迫った斧を少し気にしながらも双子に「どうしたの?」などと声をかけている。
 べたべたべた~っと遠慮なしに抱きついて甘え、それをあっさりと許容されている姿を見ていると、子供は羨ましいな・・・・・などという気持ちが湧き上がる。ああやって堂々と甘えることは、大人には難しい。子供ながらの特権、というやつだ。


 ・・・・・・・・・まあ、子供と言えるほど子供でもないがな、あの双子は。


 確かにグレイから見れば子供だが、実際は見かけよりも子供らしく甘えることが得意なだけであって、そこまで「子供」と呼べる年齢じゃないのだ、あの双子は。本人達もそれを理解してやっているのだから性質が悪い。わかっていても実際に相手をすると、どうにも騙されるというか絆されてしまう辺りが彼らのすごいところだろう。
 大体、この世界で年齢なんてものは大した意味を持たない。
 実際、あの双子だって会合期間中は大人の姿になっている。しかもアリスに好かれるためという理由を全く憚らずに公言し、事あるごとに「お姉さん大好き」「大好きだよ」を連発している相手だ。中身が変わらず子供っぽかったおかげで、アリスには本気と取られていないようだが。

 そう思うと、少し・・・・・・・・・いや、かなり腹立たしいかもしれない。

 相手は一応子供だ子供、と言い聞かせてはみるが、べたべた~~~~っと思いっきり密着している双子を見ていると、あそこに割り込んで大人気なく引き剥がしてやりたい衝動に駆られる。
 アリスがいい子いい子と双子の頭をなでていると、いつもよりどことなく大人びて見える姿に複雑な気分になる。自分に見せない姿を他の男に向けるというのが、悔しい。


 大切な恋人のすべての表情を自分だけが知っていたいと願ってしまう。
 なんて子供っぽくて、みっともない嫉妬。



「・・・・・・・・・・俺も大概、ガキだな」



 そんなものだ。男なんて、いくつになってもガキだから。
 心の中でそんな風に言い訳をして、グレイは抱きついたままの双子とその中心で微笑む恋人の元へと歩みよった。

 性質の悪い子供達を、愛しい人から子供っぽく引き離すために。





End.





~おまけ~

「ね、ねえグレイ・・・・・・・・?」
「うん?」
「は、恥ずかしいんだけど・・・・・・・・・・」
「今は二人きりなんだから、俺にも甘えさせてくれ。いいだろう?」

 その後、べたべたに甘えるグレイと照れながらもどこか嬉しそうなアリスという、どんな相手でも思わず回れ右をして逃げたくなるほどのバカップルな光景が、クローバーの塔では時折見られるようになったとか。
 ・・・・・・・・・そして運悪くたまたまそれを目撃し、挙句には心を読んで当てられてしまった塔の主が、「また夢に引きこもろうか・・・・・」と吐血しながら半ば本気で呟いたとか。
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