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「QuinRose」
アリスシリーズ

やっかいな恋敵~猫と騎士~(クローバーの国、VS)

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 撃ちあわなければ進まない。
 それが、ルール。

 ・・・・・・・・・・ルール、だけれども。


「今回はすっっっっっげえ嫌な予感がしてたんだよね・・・・・・・・・」
「あっはは、そうなの?動物の直感ってやつかな。さすが猫くんだね~」


 にこにこにこと実に爽やかな笑みを浮かべている、目に痛い赤コートを着た男。どこまでも爽やかすぎて、逆にうさんくさいうえに、消せない血の匂いを常に纏わりつかせた危険な騎士。
 ボリスにとって、できる限り関わりたくない人物が、目の前にいる。

「本当はルールとは言え、あんたとは会いたくなかったんだけど・・・・・・・・・てかむしろ、一生関わりあいたくないんだけどね」
「ひっどいなあ。俺は猫くんに会えて嬉しいぜ?猫はネズミと違って可愛いから好きだよ。ウサギさんの耳をちょん切ってあげたくなるのと同じくらい、その尻尾とか猫耳とかをちょん切ってあげたくなる。男に猫耳って気色悪いよね~。あ、でもウサギ耳よりかはマシかもな!はははっ!」
「・・・・・・・・ほんっっっっっとにあんたって、人をムカつかせる天才っていうか・・・・・・」

 ひくひくと口もとを引きつらせ、ボリスはいつの間にか手にしていた愛用の銃をエースに向ける。
 さっさと撃ちあって、とっとと帰ろう。
 この迷子騎士と無駄にしゃべっても疲れるだけと判断したボリスは、得意の早撃ちでエースに向けて数発発砲する。

「うわっと!もう、せっかちだなあ。そんなに急がなくてもいいじゃないか」
「悪いけど、俺はこんな面倒な撃ちあいさっさと終わらせて、家に帰りたいんだよね。アリスが俺の帰りを待っていてくれてるんだ」
「アリス?君とアリスって、一緒に暮らしてたっけ?」
「ああ。確か3回時間帯が変わる前くらい・・・・・・・かな。ようやく一緒に住んでくれるってアリスが言ってくれたんだ。俺はアリスの飼い猫になったってわけ」

 羨ましいだろう、と言わんばかりに勝ち誇った笑みを浮かべつつ、ボリスは発砲の手を休めない。それを息ひとつ乱さず余裕の顔で避け、あるいは叩き斬りながら、エースは目を軽く瞬かせた。
 どうやらボリスと一緒に暮らしていることをエースは聞いていないらしい。優越感に満ちた表情で、ボリスは目の前の騎士を見る。
 彼の大事な大事な恋人であるアリスは、このエセくさい迷子騎士と何故か仲がいい。この男に散々連れまわされて一緒に迷子になったアリスが、疲れきった様子で帰ってきたことは一度や二度じゃない。遊びに行ったきりなかなか戻ってこないアリスを心配して待つボリスにしてみれば、面白くないことこの上ない。
 あんな危険な男に近づかないでとは何度も言っているが、「どうしてか放っておけない」と答えるアリスはなかなかエースに会いに行くことをやめてくれない。
 恋人として、それもまた不愉快だ。
 本来ならさっさと殺してしまいたいところだが、相手がエースなのは分が悪すぎた。どんな状況だろうと、絶対に関わりたくないほど性質も強さも何もかもが最悪な部類なのが、ハートの騎士という男だ。

 ―――もちろん、アリスに少しでもおかしなマネをしたら相手がどんなに苦手で底知れない強さを感じるこの騎士でも、絶対にしとめてみせるという覚悟はあるけれど。

 そんなボリスの考えを他所に、う~んと少し首をひねった後、エースは実に爽やか~な・・・・・・・・・見ているものを激しく苛立たせるほどに爽やかな笑顔を浮かべてみせた。



「そっか!猫くんって、いわゆるヒモってやつなんだね!」

「・・・・・・・・・・・・・・・は?」



 どこまでもどこまでも爽やかに告げられた言葉に、ボリスは撃つのも忘れてぽかんと口を開ける。
 しかしエースはボリスの反応などお構いなしに、そっかそっかなるほどね~そういうのもアリだよなあははっ、などと一人で納得したように頷いている。

「ちょ・・・・・・・・っ、ちょっと待てよ!何それ!?ヒモって・・・・・・・・ヒモって、いわゆるあれだろ!?女の人に養わせてもらって、自分は何もしないで家でゴロゴロしてるカッコ悪い男のこと・・・・・・・・・」
「そう、そのカッコ悪い男のことだよ。自分のことなのにカッコ悪いって言っちゃうなんて、猫くんってば自虐趣味でもあるの?大丈夫だよ、近頃ではヒモに憧れる男も多いって言うし、俺はそういうのもアリだと思うからさ!なりたいとは思わないけどね~ははっ!」
「フォローしてると見せかけて貶してんじゃねえか!てか俺!?俺がそのヒモだって言うのかよ!?冗談じゃない!」
「ええ~、だってアリスの飼い猫なんだろ?」
「そうだよ。俺はヒモじゃなくてアリスの飼い猫なの!ちゃ~~~んとアリスに飼ってもらってる猫だ。一緒にしないでくれる!?」
「同じじゃないか。アリスに飼われて、世話されてるんだろ?でもアリスも大変だなあ・・・・・・・真面目に仕事しているとは言っても、宿屋の手伝いだけで君を養えるくらいの収入があるとは思えないんだけど。大事な友達が苦しい生活をしているのは、騎士として見逃せない。こうなったら俺がアリスを養ってあげようかな・・・・・・・・・・」


 旦那様っていうのも、いいよな。


 爽やかな言葉を一転し、少し含みを持たせた艶のある言葉を耳にした瞬間。
 ボリスの頭の中で何かが盛大に切れた。

「ほら、俺って騎士だからそれなりに収入あるしさ。アリスのこと、ちゃ~んと養えると思うんだ。あ、君のことも一緒に養ってあげるからね。だって飼い猫だもんな。俺、動物とか大好きだからペットがいるのは平気だよ。安心した?猫くん♪」
「・・・・・・・・・・・言いたいことはそれだけ?」

 とびっきりドスのきいた低い声で呟き、ゆっくりとボリスは顔をあげる。
 完全に座った金色の瞳が、獲物を狙うようにぎらぎらと物騒な光を宿すのを見て、エースの口角が軽く上がる。


「そうこなくっちゃ、ね」


 ひどく楽しそうな呟きは、続く銃声と金属音によってかき消された。





End.





~おまけ~

「ねえ、アリス・・・・・・・・・・やっぱ男は稼ぎがいい方が魅力的なわけ!?」
「・・・・・・・・・・はあ?」

 後日、悲愴を漂わせたボリスが、必死の形相でアリスにそう詰め寄っていたとか。
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