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「ネオロマ」
遙かシリーズ

合コン行くなら、妬きますか?(遙か3十六夜ED後、将望)

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※将臣十六夜エンドの数年後設定。二人とも大学生になってます。



「合コン!?お前が!?」
「なによ~、そのいかにもウソだろ!?みたいな反応・・・・・・」

 本気で驚いたらしい幼馴染の顔を軽く睨みながら、望美は湯気を立てる紅茶を一口飲んだ。
 面倒だ何だと言いながらも、ちゃんと望美の好みにあわせた飲み物を出してくれるところは、さすが長年幼馴染をやっているだけあるといったところか。

「いや・・・・・・ちょっと意外でな。お前が合コンに誘われるなんて。よかったじゃねえか。大学じゃ、女として見てもらえてるわけだ、一応」
「一応は余計っ!!大体、そういうこと仮にも彼女の私に言う!?」
「そのセリフ、そっくりそのまま返すぜ。仮にも彼氏の俺に、普通言わねえよな~・・・・・・『今日の夜、合コン行ってくるね』なんて」
「そ、それは・・・・・・」

 いつもと同じ明るい笑顔で返され、望美は言葉につまった。
 答えの代わりにもう一口紅茶をすする。口の中にじんわりと広がる温かい液体が、少しだけ心を落ち着かせてくれる。

「別に、合コンって言っても・・・・・・私はそんなつもりないし。どっちかって言うと、高校の時の友達に会いに行くって感じで・・・・・・それに・・・・・・」
「それに、なんだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・何でもない。それよりね、今日来る友達っていうのが・・・・・・・」

 無理矢理そうやって話題を変えれば、そのことにはもう触れずに将臣は話を聞いてくれる。不信に思わないはずはないのに、言いたくないことは聞かなかったことにしてくれる。
 前に一度だけ、そのことについて尋ねたことがある。その時、将臣は少し困ったように笑って、望美が話したくなったら聞くさと言ってくれた。
 そういうさりげない優しさがこの上なく好きだと感じると同時に、時々どうしようもなく不安になる。


(本当に私のこと、好き?)


 異世界に飛ばされて、将臣と離れ離れになって。戦いの中で気がついた、将臣を想う気持ち。譲と二人で一足先に現代へ帰りついた後も、もう帰ってこないかもしれない彼を屋上で待ち続けた日々。
 また会うことができて、ついに恋人同士となることができて・・・・・・それからもう二年以上経つ。
 二人は同じ大学に合格し、そこに通うことになったが、学部は違うのでそう頻繁には会うことができない。さらに高校卒業と同時に将臣が一人暮らしを始めたため、家までも離れてしまった。
 会う時間が少なくなり、正直なところ望美は不満だった。
 あの世界で離れてしまった分、これからはできるだけずっと一緒にいたいのに・・・・・・将臣はちっとも寂しそうでも不満そうでもなく、大学生活や一人暮らしを楽しんでいるように見える。
 今日だって、将臣が一人暮らしをしている部屋で、二人きりでのんびりお茶を飲んで世間話をしているけれど・・・・・・こうしてゆっくり、面と向かって話すのは実に一週間ぶりだ。
 お隣さんだった時は毎日顔を合わせていたからか。それとも異世界に飛ばされた時、何ヶ月も会えなかった反動か。望美にとってこの一週間は、実に寂しいものだった。


 もしかして、寂しいのって私だけ?
 将臣くんは私と会えなくても平気なの?


 そんな不安がグルグルと望美の胸の中に渦巻く。
 自分だけがこんなに好きなのかと思うと、何だか空回りしているようでやるせない。

(合コンだって・・・・・・将臣くんが反対してくれるかもって期待したから、受けたのに)

 さっき言えなかった言葉をこっそりと胸の中で呟く。
 将臣が妬いてくれるかと期待したのに。少しは引き止めてくれるかと思っていたのに。
 そうしてくれれば、望美は嬉しそうに笑って将臣に抱きつき、合コンに行かないで将臣と余った時間を過ごすつもりだった。
 だけど現実は。

「むしろ楽しんでるみたいだし・・・・・・?」
「は?」
「何でもない・・・・・・・・」

 投げやりに返事をして机に突っ伏せば、さすがの将臣も怪訝そうな顔をする。だけど今の望美には、そんなことを気にしている余裕はなかった。
 寂しさとやるせなさがないまぜになって、だんだん将臣に対する怒りがこみ上げてくる。ここで怒るのは間違ってるとは思いつつも、自分だけが将臣に振り回されているようで感情の制御がうまくできない。このままだと望美の気持ちを欠片も気がついていないだろう将臣に対し、めちゃくちゃに当り散らしてしまいそうだ。

「・・・・・・・ゴメン、もうそろそろ出ないと間に合わないから行くね」
「そっか。駅まで送ってくぜ」
「いいよ。一人で行ける」
「望美?」

 本当はまだ時間までたっぷりあるけど、早く将臣と離れたくて急いで帰り支度をした。
 彼は悪くないとわかっていても、イライラして仕方がない。

「お前、なに怒ってんだよ?」
「怒ってないもん」
「じゃあ、こっち向け」
「やだ」
「望美」

 こうなったらとことん合コン楽しんできてやるとか、今日は潰れるまで飲んでやるんだからとか、将臣くんなんてもう知らないとか。
 そんな悔し紛れの考えを心の中で唱えながら、望美は足音も荒く玄関に向かった。
 が、ドアを開けようとしたところで、自分より一回り大きくてガッシリした手に右腕をつかまれ、その動きはアッサリと止められた。
 望美はそれをありったけの力でふりほどこうとしたものの、男女の力の壁は彼女が思っていたよりも大きく。結局、望美の腕は将臣につかまれたままだった。

「何か今日のお前変だぞ?」
「別にいつもと同じだってば・・・・・・・それよりも離してくれない?私、急いでるの」
「・・・・・・そんなに合コンが楽しみか?」
「っ・・・・・・・だから何だっていいでしょ!!いい加減に・・・・・・・っん!?」

 合コンのことを蒸し返され、堪えていた感情が我慢の限界に達した望美が怒りのままに振り返った瞬間。
 腕をつかんでいた手に引き寄せられ、倒れこんだ彼女の唇はすかさず将臣のそれに覆われた。
 とっさのことに目を閉じることも忘れる望美に構わず、将臣の唇がさらに深く重なる。半分開いたままだった彼女の口に舌が入り込み、容赦なく蹂躙する。
 久しぶりのディープキスに戸惑っていた望美も、やがて無意識のうちにその動きに答えていた。

 長い口付けに息も絶え絶えになってきた頃、ようやく将臣の唇が離れた。
 うっすらと目元を赤らめ、焦点の合わない瞳で見つめてくる恋人に少し意地悪な笑みを向けた後、将臣はそのまま唇を今度は胸元へと近づける。少し意識が朦朧としていた望美は、その行動に素早く反応できなかった。


「ッ!?」
「ま、こんなもんか」


 妙に楽しそうな言葉に慌てて胸元を見てみれば、白い肌にクッキリと赤い跡が残っていた。
 普段の服だったら隠れるが、今日は将臣に会えるからと少しオシャレして胸元の広いワンピースを着ていたせいで、その跡は大変目立っている。

「ちょっ、ちょっと!?こ、こ、こんなところに・・・・・・!!」
「そんな胸元開いたワンピなんか着てるからだ」
「どうするのよ~!!これから合コンって言ったでしょ!?よりにもよってこんな・・・・・・こんな目立つところに・・・・・・!!」
「目立つところじゃなかったら、牽制の意味になんねーだろうが」

 シレッと答えられた言葉に、さらに文句を紡ごうとした言葉が止まる。
 不思議そうに目を瞬かせる望美を少し強引に抱きしめ、将臣はその肩口に顔を埋める。望美からは見えなかったけれど、彼の顔はほんの少し赤くて・・・・・・ほんの少し寂しそうだった。


「俺には俺の用事があるように、望美には望美の用事があるだろ?だから、俺の気持ちだけで望美の生活まで縛り付けるマネしたくねえんだ。けど・・・・・・・な、時々不安になるんだよ。お前が他の男にかっさらわれちまうんじゃないかって。不安で・・・・・・だから、思っちまうんだ。ずっと離れないように・・・・・・どこにも行かないように・・・・・・抱きしめていたいって・・・・・・バカみたいだろ?」


 秘密を明かすように耳元で紡がれる声が、いつもの彼らしくなくて。
 望美はその内容と口調に驚いて何も言えなかった。将臣の表情を伺おうとしても、強く抱きしめられていて顔を動かすことができない。

「今日だって一週間ぶりに会ったって言うのに、合コン行くとか言い出すしよ・・・・・・俺が今、どれだけ我慢してるかお前わかってねえだろ?」
「が、まん?」
「そ。ホントはこのままお前を襲っちまおうかと思ってるんだぜ?」



 そしたら、望美はずっと俺と一緒にいるだろ?



 とびっきり甘い言葉でそう囁かれ、望美は一瞬めまいにも似た感じを覚える。
 顔が赤くなっていくのがわかる。何か言わないと、と思うけれど・・・・・・うまく言葉が出てこない。
 将臣が自分と同じ気持ちだったということを伝えられて、嬉しすぎてどうにかなってしまいそうだった。


「だけどそんなことしねえよ」


 けれど望美が何か言うより早く、将臣はパッと腕を離して望美を解放した。

「さっきも言ったけど、いちいちお前の用事に何だかんだ言いたくねえし。ま、俺のことは気にせず楽しんでこいよ」

 あんなに寂しそうに聞こえた将臣の声は、いつもどおりに戻っていた。
 浮かべる笑顔も。まるであの言葉は刹那の夢だったかのように。

(そんなの・・・・・・・嫌だ)

 抱きしめられた時の温もりが消えて、離れてしまった数センチの距離さえ寂しく感じられる。あの温もりは確かにあって、彼の気持ちだって確かに自分と同じもので。
 それなのに隠さないでほしい。自分を思ってのことだとわかっていても、束縛してほしいと思うのは・・・・・・・もっと、気持ちを見せて欲しいと思うのは・・・・・・ワガママ、だろうか?

「だけど、これくらいはいいだろ?お前は俺の彼女だって・・・・・・主張するくらいはさ」

 トンッと軽く指先でつつかれた、胸元に1つだけ咲いた所有の証。
 それだけで体はさっきのキスを思い出して、熱くて仕方ない。
 もっとしたいと思う。もっともっと・・・・・・・彼を欲しいと思うのに。

「ほら、時間ないんだろ?送ってくから・・・・・・」
「行かない」

 即座に返された言葉に、今度は将臣が目を丸くする。
 真剣に、けれど懇願するように望美は視線をむけた。


「行かない。今日は将臣くんとずっといる」
「お、おい望美?」
「私だって・・・・・・私だって寂しかったんだから!!会う時間が少なくなっちゃって・・・・・・なのに、将臣くんは全然平気そうで・・・・・・私ばっかり、将臣くんのこと好きみたいで嫌だったの。ずっと一緒にいたいって思ってるの、私だけなのかなって・・・・・・」


 だから、それが違うと言うのなら。
 あなたも私と同じ気持ちだと言うのなら。



「ずっと抱きしめてて。離れないで。将臣くんになら、束縛されてもいいって思えるくらい・・・・・私、将臣くんのこと好きだよ?」

「・・・・・・・ったく、お前もバカだよなあ」



 心底あきれたような、でもとびっきり嬉しそうな声が望美の頭上から聞こえた。
 あっという間に苦しいくらいに抱きしめられて、優しく愛おしげなキスが頬に落ちる。望美が顔を向ければ、柔らかい視線が甘く返された。

「この状況で、んなこと言われたらマジで止められねえぞ?」
「いいよ。どうせ今日は遅くなるって言っといたし」
「・・・・・・・遅くなるどころじゃすまないと思うけどな」
「やっぱり?」
「そん時は、ちゃんと一緒に弁解してやるよ」

 くすくすと幸せそうに笑いながら、望美はそっと将臣の背中に腕を回す。
 どちらともなく顔を近づけ、軽く戯れのようなキスをいくつかして。一瞬だけでも離れた温もりを惜しむように、何度も繰り返し、その度に深く深くなっていく。


「・・・・・・・あ」
「なんだ?」
「合コン、行けないって連絡しなきゃ・・・・・・・」
「後でいいだろ」
「でも・・・・・・・ん・・・・・・やっ・・・・・・・」
「もう黙ってろ」



 その晩、二人がわずかな距離も離れることはなく。
 1つだけだった華は、朝が明ける頃にはいくつにも増えていたのだった。





終わり
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