スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←そこにオチるとは →すごいビックリした
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
総もくじ  3kaku_s_L.png ネオロマ
総もくじ  3kaku_s_L.png QuinRose
総もくじ  3kaku_s_L.png オトメイト系
総もくじ  3kaku_s_L.png リジェ系
もくじ  3kaku_s_L.png その他
総もくじ  3kaku_s_L.png お題もの
  • 【そこにオチるとは】へ
  • 【すごいビックリした】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「お題もの」
その他

少年少女恋愛中(CZ、鷹撫)

 ←そこにオチるとは →すごいビックリした
 ファーストキスは、いちごの味・・・・・いや、レモンの味、だったかな?
 そんなのをどこかで聞いたことあったと思うけれど。

 実際に初めて触れてみたら、なんだか味とかそんなもの考えてる余裕はなかった。

 ものすごい速さで鼓動する心臓の音が耳元に響いて、唇から感じる温かさと思った以上に柔らかい感触に頭がぐるぐるして、間近に感じる彼女の香りに呼吸の仕方まで忘れてしまって。
 今、キスしてどれくらい経ったのだろう。
 ほんの数秒のような気もするし、ものすごく長いことこうしている気もする。まともな思考回路が働かなくて、心臓が本当に壊れてしまいそうで死にそうなくらい苦しくて、でもとてつもなく幸せで・・・・・・ああ、オレ、今とんでもなく浮かれてるんだなって実感する。

 撫子の手が、オレの服の胸元あたりを軽く握りしめる。
 名残惜しさを感じつつ離れた途端、張りつめていた糸が切れるようにプハッと唇が勝手に呼吸を再開した。ずっと長いこと水に潜っていて、ようやく水面に顔を出せた時みたいに。ずっと呼吸を止めていたのかと、そこで初めて気が付いた。

 肩で息をするオレの前で、撫子も同じように何度も大きく深呼吸を繰り返していて。
 お互いの温もりを感じるほどすぐ傍で見上げてくる軽く潤んだ瞳と赤く染まった頬に、これ以上早くなりようのない心臓がますますドキドキを増したような気がした。顔が熱い。きっとオレの顔もみっともないくらい赤いんだろうと思う。


 撫子に、初めてキスをした。

 特に何があったわけじゃない。小学生の頃に出会って恋をした女の子は、中学生になってからも相変わらずオレの恋心をつかんだままで・・・・・むしろその気持ちはどんどん強くなっていったくらいだったけれど、オレは未だに彼女に告白できずにいた。
 オレと撫子の関係は、友達止まり。
 ・・・・・・それでもオレは彼女に(ずるいかもしれないけれど)恋心の一端を垣間見せて伝えていたし、撫子も今年のバレンタインには「本命だ」と言ってチョコレートを渡してくれた。
 期待していいのかと浮かれて、それでもいざ気持ちをハッキリさせようとするとうまくいかなくて。お互いの好意だけは見え隠れしているのに、「友達以上」から前に進まない。

 そんな曖昧な関係が続いて・・・・・・実は、内心焦っていたのかもしれない。

 いつもの日常。いつもの帰り道。彼女と二人きり。
 隣で笑った撫子を見た瞬間、急に抱きしめたくなって。



 気が付いたら、キス、していた。



「た、かと・・・・・あの・・・・・」
「撫子、その・・・・・・」

 口を開いた瞬間、同時に響いた声にお互い再び口をつぐむ。
 視線が交わった途端に言いようのない恥ずかしさがこみあげて、思わず視線を逸らしてしまう。ちらりと横目で伺った彼女は、オレと同じように視線を明後日の方向に逸らしていて、その顔は相変わらず真っ赤なままだった。


「あの、さ・・・・・・急にキス、したことは・・・・・ごめん・・・・・・でもオレ、キスしたこと自体は、後悔してないから。いい加減な気持ちとかじゃなくて、オレ、本当に撫子が好きで・・・・・・本気、だから・・・・・それは、信じてほしいんだ」


 途切れ途切れになってしまう言葉が、恨めしい。なんでこんな時に限っていい言葉が思いつかないんだろう。どうしてもっと、うまく伝えられないんだろう。
 それでも気持ちだけは真剣に、精一杯の本気が伝わるように、まっすぐに撫子を見つめる。
 常盤色の大きな瞳が、ゆっくりと、けれどしっかりとした意志を持ってオレに向けられる。そこに映っているのが、オレだけっていうのが、何よりも嬉しい。


「・・・・・・・ない・・・・・・・」
「撫子?」
「わ、私だって・・・・そのっ、鷹斗のことが・・・・・・すき、だからっ・・・・・・・いやじゃ、なかったわ」


 やや小さな声で、でも確かに耳に届いた「好き」の言葉。 
 彼女の唇からこぼれたその二文字は、生まれて初めて聞く音のように聞こえた。だって、こんなに胸が苦しくなるほど嬉しいって気持ちがあふれる言葉、オレは初めて知ったんだ。


「た、鷹斗!?」
「ごめん・・・・・・・ちょっとだけ、こうさせて。オレの顔、見ないで」


 思わず撫子を抱きしめて、その肩口に顔を埋める。彼女の温もりと柔らかい感触に、ますます心臓がおかしくなってしまいそうだけれど、今の表情を見られてしまうよりはずっとマシだ。
 口元はにやけてしまいそうだし、顔の火照りは引いてくれそうにもないし、絶対に今のオレは情けない顔をしているに違いないから。

 どうしよう、困る。すごく困る。
 ・・・・・・撫子が可愛すぎて、好きって気持ちが抑えられない。

 もう友達って関係で我慢なんて、できそうにもない。
 もっともっと近づきたい。彼女の特別になりたい。撫子に堂々と触れられる口実が・・・・・・関係性が、欲しい。


「ねえ、撫子・・・・・・もう一回、キスしてもいい?」


 抱きしめていた腕を少し緩め、撫子を見つめる。
 今度は不意打ちじゃない。ちゃんと彼女に、受け入れてほしい。オレの気持ちを、撫子の意志で、受け止めてほしい。



「・・・・・・・ちゃんとした、両想いのキス、させてくれないかな・・・・・・?」



 夕焼け以上に真っ赤な顔をした撫子が、その言葉に小さく頷いてくれたのは。
 それから数十秒後のこと。



少年少女恋愛中



 二度目に触れた唇は、すごく甘い味がした。




お題使用
88*31
関連記事
スポンサーサイト


総もくじ 3kaku_s_L.png ネオロマ
総もくじ 3kaku_s_L.png オトメイト系
総もくじ 3kaku_s_L.png リジェ系
総もくじ 3kaku_s_L.png お題もの
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
総もくじ  3kaku_s_L.png ネオロマ
総もくじ  3kaku_s_L.png QuinRose
総もくじ  3kaku_s_L.png オトメイト系
総もくじ  3kaku_s_L.png リジェ系
もくじ  3kaku_s_L.png その他
総もくじ  3kaku_s_L.png お題もの
  • 【そこにオチるとは】へ
  • 【すごいビックリした】へ
  • Tag List 
  •  * |

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【そこにオチるとは】へ
  • 【すごいビックリした】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。