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 ←Mammy kissing・・・?*Christmas*(2010クリスマス企画、クリスマス編) →その場所予約済みにて(円撫、帰還End後)
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「QuinRose」
Clover's Little Girl Story~パパは心配性~

パパと一緒♪

 ←Mammy kissing・・・?*Christmas*(2010クリスマス企画、クリスマス編) →その場所予約済みにて(円撫、帰還End後)
 初めは喉が痛いな、というところからだった。
 大して気にも留めずに仕事をしているうちに、今度はそのうち頭がぼうっと重くなり、気だるくなってきた。それでも放っておいたら、どんどんそれは悪化していき、ついには気持ち悪くなって寒気がして・・・・・・

「・・・・・・・・・37.6度」

 体温計を片手に、アリスは布団の中でぼやいた。ようやく仕事が終わり、休憩に入るや否やベッドに飛び込んだ。節々の痛みにぼうっと重い瞼に鈍く痛む頭・・・・・・熱を測ってみれば、案の定の結果だ。
 完全に風邪、だろう。
 微熱なのが幸いだったけれど、だからといって気だるいことに変わりはない。
 体調管理を怠ったつもりはなかったのだが、気づかないうちに疲労が溜まっていたのかもしれない。情けないやらなんやらの気持ちでため息をつくアリスの横で、小さな影がひょっこりと心配そうに顔を出した。


「ママー?お熱?」
「ええ。微熱だし大したことないけど、あんまりママに近づいちゃダメよ。アクアまでうつっちゃう」


 そう優しく告げると、幼い娘の瞳が不服そうに細められる。そんな表情がグレイそっくりだと思って、アリスは少し笑った。アリスが無理をした時に咎めるような表情と、よく似ている。

「ダメだよ!お熱がある時は、かんびょーされなきゃ。アクアがママをかんびょーする!」
「え、アクアが?」
「うんっ!!絶対絶対かんびょーする!病人はおとなしく、言うこと聞かなきゃダメ!」

 以前アクアが熱を出した時にアリスが言った台詞をそのまま言い放ち、アクアは得意満面に笑う。
 その気持ちだけで十分だと言おうとして、アリスは少し考えた。誰に似たのかはわからないけれど、これでアクアは頑固だ。一度言い出したら聞かないだろう。それならば。


「・・・・・・・・じゃあ、看病はアクアにお願いするから、まずは誰かに言って、お薬とお水もらってきてくれる?」
「!!うん!!わかった、待っててね、ママ 」


 顔を輝かせて頷き、アクアはそのまま水色のワンピースを揺らして部屋を飛び出していく。
 ぱたぱたと駆ける足跡が遠くなるのを聞きながら、アリスは天井を見つめてひとつ息をついた。ああ言っておけば、アクアから話を聞いた誰かが薬を持ってきてくれるだろう。
 免疫力の低い、子供のアクアを風邪をひいているアリスの傍にそう長く置いておくわけにはいかない。子供一人で看病をしようと無茶をして、怪我をするかもしれないし・・・・・ここは誰でもいいから、アクアのストッパー役になってもらった方がいい。
 とりあえず薬が来るまで一眠りしようと、アリスは静かに目を閉じた。

 ・・・・・・・・・実はそれが、最悪の事態を招くことになるとも知らずに。





「アリスが風邪だって?」
「うん、微熱だから大丈夫って言ってたけど、お熱あるでしょ?だからね、パパ。アクア、ママのかんびょーしたいの!」

 アクアが真っ先に駆けていった相手は、父親のグレイの元だった。ちょうど仕事がひと段落したところだったらしいグレイは、アクアの言葉に少し心配そうに眉をよせる。
 それと同時に、気合い十分といった表情の幼い娘の可愛らしさと健気さに、ほんわりと相貌を崩す。自他ともに認める娘バカっぷりは、まったく衰える素振りがない。

「それでね、ママがまずはお薬とお水持ってきてーって」
「薬か。本当は医者に診せたいが・・・・微熱だと言うなら、一度薬を飲んで様子を見るのもいいかもしれないな。そうと決まったら、なにか消化にいいものを作ってあげよう」
「?お薬は?」
「薬を飲む前に、何か食べないと体に悪いからな。薬と一緒に、お粥でも持っていくとしよう」
「パパ、アクアも!!アクアもママにお粥作りたい!!」

 はいはいっ、と明るく手をあげたアクアに、グレイは目を瞬かせる。
 確かアクアはまだ料理をやったことがない。たまにアリスがお菓子を作るときに手伝ったりはしていたが、包丁や火を使うようなものは危ないので、まだやらせたことはないのだ。
 正直、ママゴト感覚でまだやっているような部分があるアクアに料理をさせるのは、父親としてかなり不安な気持ちになる。・・・・・が、だからと言って、こんなにやる気をみなぎらせ、アリスのために料理をしたいと言っている愛娘の気持ちを無視することはできない。


「よし、わかった。それじゃあ俺と一緒に作ろう。それなら安心だ」
「パパと?」
「ああ、二人でおいしくて栄養のあるお粥をアリスに作ってあげようじゃないか」
「うんっ、アクアがんばる!!」


 傍に誰か別の人間がいたであれば、全力で止めただろう提案を、アクアは無邪気に受け入れた。残念ながら、幼く無垢な少女には、父親の料理が周囲の人間をどれだけ青ざめさせる威力をもった物なのか、まるでわかっていなかったのである。
 そうと決まればさっそく、とばかりにグレイはアクアを抱き上げ、いそいそと厨房に向かった。



 妙に騒がしい雰囲気を塔内から感じ取って、ナイトメアはぼんやり眺めていた書類から顔を上げた。特に侵入者や不穏な気配といったものはないが、何となく塔全体・・・・・・特に厨房付近が慌ただしいような気がする。
 すごく嫌な予感を覚え、ナイトメアはとっさに立ち上がった。
 これまで何度か味わった「料理」という名の悪夢が蘇る。今、部屋にはちょうど腹心のグレイの姿はない。それが何よりの前兆であるように思えた。

「ナイトメア様!!!」
「うわああああああああああ!!!!!??わ、私はいらん、いらんぞ!!?グレイの破壊料理を食べさせられるくらいなら、真面目に仕事をした方がマシだ!!!!」
「お願いですナイトメア様、グレイ様とアクア様を止めてください!!!このままじゃアリス様が死にます!!」
「そうだ、死んでしま・・・・・・って、は?アリスが?」

 ノックもそこそこに執務室に飛び込んできた部下二人の必死な形相に、ナイトメアは部下たちを振り返った。てっきり今ものすごく危険なのは自分だと思っていた(実際、真っ先にグレイの料理の犠牲になるのは8割方ナイトメアだ)ので、意外な展開に逃げることも忘れてしまう。
 念のために役もちの能力で探ってみるが、アリスは自室で眠っているだけのようだ。特にそんなに危機に瀕しているようには感じられない。

「じ、実はアリス様がお風邪を召されてしまったらしく・・・・・・」
「それでそのう、グレイ様とアクア様が、アリス様のためにお粥を作ると厨房を占拠なさってしまいまして・・・・・・」
「ああ・・・・・・・・」

 それだけ聞いて、ナイトメアはすぐに納得したように頷いた。なるほど、それは確かにアリスの危機である。
 体調の悪い時にあのすさまじい物体を出される恐怖なら、よく知っている。しかも本人にはこれっぽっちも悪気がないのだから、余計に性質が悪い。

「今、他の奴らが必死で止めてますが、やっぱりグレイ様にそこまで正面きって強く止められるはずもなくて・・・・・もう、ナイトメア様しかいらっしゃらないんです!!」
「ん、む、ま、まあ私は偉いからな。部下の暴走のひとつやふたつ、止めることなど・・・・・」
「そうですよねっ、ナイトメア様なら大丈夫です!!グレイ様を止められるのは、ナイトメア様だけですっ!!」

 そういうわけで、来てください!!と。
 反論を許さない勢いの部下たちによりがっしり両側から捕獲され、ナイトメアは半ば引きずられるように執務室を出た。
 廊下に出た途端、空気がいきなり変わったように思えた。なんとなく淀んでいるというか・・・・・重い。
 それは厨房へと進むにつれてより濃くなり、鼻をつく刺激的な匂いだけで気持ち悪くなる。心なしか、目がしばしばした。

「な、なんだこれは!?微妙に空気が薄抹茶色になっていないか。毒ガス実験に失敗したみたいな状況になっているぞ!?あいつは何の科学実験を厨房でしているんだ、というかアクアは大丈夫なのか!?」
「いえ、ただお粥を作っているだけ、なんです・・・・・・・・多分」
「そして不思議なことに、アクア様、この煙の中心にいても・・・・・・ものすごくお元気でして。むしろおいしそうな匂いとかおっしゃってました」
「・・・・・・今度、アリスに小児耳鼻科へ連れて行った方がいいとアドバイスしておくことにしよう」

 子供は親に似るというが、一番受け継いではいけない欠点がどうやら受け継がれてしまったらしい。グレイのあの破壊兵器並の不器用さなど、一代限りのものでよかっただろうに。
 今すぐ回れ右して帰りたくなる気持ちを堪え、ナイトメアは部下に連れられるまま厨房へと足を踏み入れた。
 草っぽさの混じった、なんとも言えない生々しい匂いがむわりと室内に立ち込め、それだけで吐きそうになる。厨房にいたほかの職員達も一様に顔色を若干青ざめさせながら、それでもその匂いの素となっている土鍋近くで作業している親子に必死に説得を試みていた。


「グレイ様、早まらないでくださいっ!!!奥方様を殺したいんですか!?」
「何を馬鹿なことを・・・・・・俺がそんなことを万が一にでも考えるわけなどないだろう」
「あ、アクア様?病気の人に刺激物はあまりよくないですよ!!アリス様のことも考えるなら、もうちょっとだけ体によさそうなものを・・・・・・」
「ええ~~・・・・・・・だってこんなにいっぱい薬草いれたし、お野菜もいっぱい入れたよ?体にいいよねー、パパ!」
「そうだな、見事な緑色だ。俺でもこんなにうまく作れないよ。アクアはさすがだな」
「でもどうして、卵のお粥作ったのに、緑色になっちゃったんだろーね?」


 可愛らしいピンクのフリルつきエプロンをつけたアクアが、不思議そうに土鍋を覗き込む。
 土鍋の中には、ボコボコという音を立てて泡のはじける・・・・・・緑色の、ナニカ。他に表現のしようがないほど見事に濃いモスグリーンとなったそれは、どこに卵粥の要素があるのかまったくわからない。

(あ、あれが食べ物・・・・・・・・!?私はてっきりヘドロかなにかかと思ったぞ!!)
(今はまだマシな色に落ち着きましたよ・・・・・作っている途中なんて、なぜか一回鮮やかな蛍光オレンジになりましたからね・・・・・・)
「ん?ナイトメア様?なぜ厨房にいらっしゃるんですか?」

 ひそひそと話すナイトメアたちに気が付いたグレイが、振り返って首を傾げる。
 火加減を見たり料理本を一生懸命眺めている幼い娘の横で、黒いエプロンをつけて立っている彼は、娘の料理に付き合ういい父親に見えないこともない。・・・・・・・実態を知っていると、そんな微笑ましいこと言っていられないのだが。

「あ~~~、いや、その、ごほん。ぐ、グレイ、アクア?二人して何をやっているんだ?」
「ナイトメア様!!みてみて、アクア、ママにお粥作ったの!!ほらほら!!」
「アリスが熱を出したらしく・・・・・薬を飲む前に、何か胃に入れるものを作ることにしたんです。初めてにしてはなかなかのデキだと思いませんか?」

 アクアが得意満面の笑顔で、ナイトメアの手を引いて土鍋の前まで連れて行く。
 マグマのような泡が、緑色の物体の表面で弾ける。おそらくはいろいろなものを詰め込み、かなり長時間煮込んだのだろう。具材らしきものはすべて溶けきって、それらしいものは何一つ見えない。水分も飛んでいて、やたらと粘着質そうな物体Xというべきものが土鍋の中で鎮座していた。
 目の前で見ると、ますますその匂いと色と見た目のすさまじさが際立ったが、あまりにもきらきらしたアクアに見上げられていると、何も言えなくなってしまう。


「す、すごいじゃないか、アクア!!!いやあ~~その・・・・・個性的というか斬新というか、他にはとてもマネできそうにないというか・・・・・」
「本当!?ナイトメア様、これ、おいしそう!?」
「お、おいしそう・・・・・・?あ、ああ、もちろんだともっ!!おいしそう・・・・・というより、一度食べたら忘れられなくなりそうな・・・・は、ははは・・・・・」


 ハッキリと言葉を返せないナイトメアに、部下たちから無言のエールが送られる。
 これがグレイ相手だったら、遠慮なく「こんな破壊物質を病人に食わせる気か!!」だのなんだの言えるが、初めて作った料理の出来栄えに満足して周囲の感想を楽しみに待っているアクア相手に、そんなことを言えるわけがない。
 ・・・・・・・が、ここでナイトメアが負けてしまえば、確実にこの有害物質はアリスの元へと渡ってしまう。

「じゃあ、もう完成だからママに・・・・・・」
「ああああああああああああっと!!そう、おいしそう、おいしそうだ、おいしそうなんだがな、アクア。アリスは病人だろう?病人にはもうちょっと、目に優しい色のものを食べさせてあげないとダメなんだ」
「え?」
「ほら、よく考えてみなさいアクア。もしアクアが風邪を引いた時、ママがこの色のお粥を持ってきたら・・・・・アクアはどうする?野菜たっぷり、栄養たっぷりだから食べろと言われて、アクアは食べたいか?」

 ビシッと土鍋の中身を指しながら、ナイトメアが情感たっぷりに訴えかける。
 アクアの瞳が緑色の物体Xを見つめ、しばらく何かを思案するかのように附せられる。その小さな眉根が、なんだか少し嫌そうに歪められた。

「な、ナイトメア様・・・・・・折角アクアがアリスのために作ったんですから、ここは・・・・」
「お前は黙ってろ、グレイ!!第一、お前だってあの色の粥が出されたらどうだ?食べたいと思うか?」
「・・・・・・・まあ、確かに少々刺激的な色かもしれませんね。ですが俺は、可愛い娘が作ったものであるなら喜んで食べます」
「やっぱりお前少し黙ってろ」

 この娘バカめと内心毒づき、ナイトメアはアクアに視線を戻した。
 しばらくなにかと葛藤しているようだったアクアだったが、ようやく納得がいったらしい。さっきとは打って変わって悲しそうな表情を浮かべ、小さく首を振った。


「ううん・・・・・食べたくない」
「アクア・・・・・・・」
「でもそっか、そうだよね。いい色になったと思うんだけどな・・・・・・この色だと、病気のママには辛いのかな?」
「そう、だな・・・・・今からまた新しいものを作っていたら、アリスを待たせすぎてしまうだろうし・・・・・仕方ない。アクア、今回は諦めよう。ほら、ママにリンゴを持って行ってやろう、な?」


 グレイがそう言って励ますが、見る間に落ち込んでしまったアクアは、土鍋の火を止めて小さくうつむくだけだった。火を止めたことにより、厨房を支配していた薄抹茶色の煙が徐々に薄まっていくのを感じ、何人かが安堵の息をつく。
 アクアのことを考えると罪悪感はあるものの、最大の危機が去ったことは間違いない。素直に喜べはしないが、全員が同じような安堵感を感じていた。


「大丈夫だ。アクアが頑張った気持ちだけで、もう十分アリスは嬉しいよ。アクアは誰よりも素晴らしい看病を、アリスのためにしてやったんだ。胸を張っていなさい」
「本当・・・・・・?」
「ああ、本当だ。私が言うんだから間違いない。何しろ、私は偉いからな!!」


 ナイトメアが膝をついて、落ち込んだ幼い瞳を覗き込む。
 ゆっくりと少女の顔に、笑顔が戻っていく。その天使のような笑顔に、その場の全員が今度こそホッと安堵の息をついて・・・・・・・・・


「じゃあ、ナイトメア様にこれあげるねっ!!!」
「え」


 無邪気な口調で投下された爆弾に、再び凍りついた。

「だって、捨てるのもったいないでしょう?ナイトメア様なら、パパの作った紫色のお粥とかも食べてるし、大丈夫だよね!!」
「え、ええええええええええええええ!!!???い、いや私は・・・・・・・・・」
「いやなの?おいしそうって言ってくれたのに・・・・・・食べてくれないの?」

 途端、うるりと潤んだ瞳で見上げられ、ナイトメアは本格的に言葉に詰まる。
 無言でアクアとのやり取りを見ているグレイの視線が痛い。・・・・・・・・・愛娘を泣かせるようなマネをしたら、例え上司だろうがたたっ斬ると言わんばかりの殺気が、痛すぎる。
 拒否権など、残されてはいなかった。





 その2時間帯語。
 まだ喉に違和感はあるものの、熱のすっかり下がったアリスは、ナイトメアの執務室へと向かっていた。
 薬を飲んで少し寝たら治ってしまったわけだし、そんなに大した風邪でもない。熱が下がるなり仕事復帰しようとするアリスに、グレイは渋い顔をしたが、休んでばかりもいられない。
 他の部屋よりもいくらか立派な執務室のドアをたたく。
 そんなことをしなくても、中にいるナイトメアには誰が来たかすぐわかるだろうが、一応礼儀だ。それをわかっているから、こうやってアリスがノックをするとすぐにナイトメアから「どうぞ」と返事が返ってくるのだが・・・・・

「・・・・・・あら?」

 いつまで経っても中から声が返ってこないことに、アリスは首を傾げた。
 この時間帯はナイトメアはまだ仕事の時間だ。いないということは、緊急の用件かはたまた少し外しているだけか・・・・・・・一番ありえる可能性として、またサボっているか。
 まったく、とため息をつき、アリスは迷いなくドアを開いた。重厚な扉が小さな音を立てて開き・・・・・・それと同時にむわっと廊下に流れ出してきた匂いに、アリスはたった今開けたばかりのドアを危うく閉めそうになった。


「ねえねえナイトメア様、おいしい?」
「あ、ああ・・・・・・と、とてもおいしっ・・・・・・・ぐ、うう・・・・・」


 聞き慣れた声が部屋の中心から聞こえ、アリスはまじまじと執務室の光景を見つめた。
 ソファに仲良く並んでいるのは、アクアとナイトメアだった。目の前の机には何やらものすごい色の入った土鍋が置かれ、ナイトメアは真っ白と言っていい顔色で引きつった笑顔を浮かべながら、小皿に取り分けられたその物体を口に運んでいる。

「あ、ママ!!もうお熱大丈夫?アクアの作ったお粥、食べる?」
「え、つ、作ったって・・・・・・ちょ、ちょっとどうしたのこの惨状!?ナイトメア!?ナイトメアしっかりして!!」
「うっ・・・・・うう、あ、アリス・・・・・・・私は君さえ無事、なら・・・・ほん、もう・・・・・きゅう」
「ナイトメアーーーーーーーーーーーー!!!!??」

 がっくりと力尽きたようにソファの上で倒れこんでしまったナイトメアに、アリスが慌てて駆け寄る。
 執務室のドアの陰から、こっそり何人かの職員達が涙ながらにその尊い犠牲に合掌を捧げていた・・・・・・


 以後、クローバーの塔内では、「グレイとアクアを絶対に一緒に料理させてはいけない」という暗黙のルールが成り立ったという。




End.
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