スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←Mammy kissing・・・?*eve*(2010クリスマス企画、イヴ編) →パパと一緒♪
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
総もくじ  3kaku_s_L.png ネオロマ
総もくじ  3kaku_s_L.png QuinRose
総もくじ  3kaku_s_L.png オトメイト系
総もくじ  3kaku_s_L.png リジェ系
もくじ  3kaku_s_L.png その他
総もくじ  3kaku_s_L.png お題もの
  • 【Mammy kissing・・・?*eve*(2010クリスマス企画、イヴ編)】へ
  • 【パパと一緒♪】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「QuinRose」
Clover's Little Girl Story~パパは心配性~

Mammy kissing・・・?*Christmas*(2010クリスマス企画、クリスマス編)

 ←Mammy kissing・・・?*eve*(2010クリスマス企画、イヴ編) →パパと一緒♪
 ほかほかと優しい湯気の立ち上るマグカップを両手で抱え、アクアは寝室へと急いでいた。
 今日はサンタがくるという、クリスマスの夜。しっかりと起きて、サンタと直接話をしなければならないのだから、ほんのわずかの時間すら惜しい。
 お気に入りのホットミルクを飲みながら、ナイトメアやグレイやアリスと一緒に、サンタさんが来るのを待つのだ。一緒にお話をして、ママにはキスしちゃダメだよと念を押して、プレゼントをもらって・・・・・・折角来てくれるのだし、一緒にご飯を食べたっていい。サンタクロースだって、きっと忙しくてお腹がすいているだろう。

「サンタさん、早くこないかなあ・・・・・・」

 ウキウキとした気分で呟きながら、寝室のドアを開ける。と、唐突に冷え切った風がびゅうっと吹き抜け、アクアは思わずマグカップを落としそうになってしまった。
 確かに部屋を出る前にしまっていたはずの窓が、半分ほど開いている。温まっていたはずの部屋は冷えて、室内に白い雪が少し入り込んでいた。
 恐る恐るアクアは、室内へと足を運ぶ。見慣れたベッド、弱弱しくもまだ火を灯す暖炉・・・・・・・特に変わった様子はない。ただ窓が開いているのと・・・・・・ベッドサイドにつるした靴下の中に、綺麗に包装されたプレゼントの箱が入っている以外は。


「あっ・・・・・・!!」


 慌てて駆け寄って、アクアはそのプレゼントの箱を取り出してみた。
 お洒落で可愛らしい箱。でも、アクアが欲しいとお願いしていたものにしては、なんだか小さい気がする。ひらりと、箱についていたメッセージカードが床に落ちる。拾おうとアクアが手を伸ばした瞬間、ふと窓の外に赤い何かが横切ったことに気が付き、アクアは勢いよく顔をあげた。

「サンタさん!!」

 待って、と叫んだ少女は、そのまま窓の方へと駆け寄った。


Mammy kissing・・・? *Christmas!*


「おおっ、似合うじゃないかアリス!」
「・・・・・・あのねえ、ナイトメア。私はアクアを安心させるために、サンタクロースに扮するわけでしょう?こんな恰好じゃ、一発でバレるじゃない」
「何故だ?ちゃんとサンタクロースだろう?」

 何が問題かわからないと言いたげなナイトメアをじろりと睨みつけ、アリスはもう一度自分の格好を見下ろした。
 手触りのいいサテン地で作られた真っ赤な衣装。白いラビットファーの襟元に、胸元では白いリボンとファーのボンボンが揺れている。そして頭にかぶった同じく赤地の三角帽子・・・・・・・確かにいかにもな「サンタクロース」の格好であることには間違いない。
 ただ問題は、この格好がいわゆる「サンタガール」というものであることだ。

「内輪のクリスマスパーティやるわけじゃないんだから、こんな格好したところでアクアが納得するわけないでしょう。もうちょっと本格的にやるべきじゃないの?ズボン履いたり髭つけたり・・・・・」
「それじゃあつまらないだろう!」
「つまらないかどうかで決めないでくれる?」

 衣装なら私に任せておけとナイトメアが勝手に洋服を早変わりさせた結果がコレだったのだが、全然大丈夫じゃない。
 アリスは恨めしそうに、可愛らしくふんわりと広がるワンピースの裾を引っ張った。別にセンスが悪いとかいうわけではないし、アリスとてこういう普段は着られないような可愛らしい服を着てみることが心底嫌というわけじゃないが・・・・・・・少しばかり恥ずかしい。


「大体、ちょっとこれスカート丈短くない?ニーハイブーツ履いててもちょっとスースーするし・・・・・・私一応、5歳くらいの娘もいる年なんだけど?」
「そんなに気にすることもないだろう。君はまだまだミニスカートでも全然大丈夫だし、むしろ眼福・・・・・」
「ナイトメア様?」


 背後からかけられた声に、ナイトメアがびくりと肩を震わせて口をつぐむ。
 穏やかな笑顔の背後に極寒の吹雪を漂わせてナイトメアを黙らせたグレイは、アリスの方に向き直ると、打って変わって温かい笑みを見せた。

「とても似合っている。娘がいても、俺の奥さんは変わらずに愛らしく、綺麗で・・・・・・本当に、誰にも見せないままでいたいくらいだ」
「あ、ありがとう・・・・・・・」
「だがまあ、それでアクアに”本物のサンタクロース”と信じてもらうのは難しいだろうな」
「・・・・・・そうよねえ」

 甘い言葉に頬を染めたのもつかの間、アリスはがっくりと肩を落とした。
 子供だからと言って子供だましの手段が通じるわけじゃない。子供だからこそ、妙に敏い部分だってあるのだ。それなのに、この発案者であるナイトメアはやたらと気楽に構えていて・・・・・・やる気があるのかと問いたくなる。

「そんなに心配するなアリス。私がうまくアクアを誤魔化してみせるとも。それにいざとなったら本物のサンタクロースがだなあ・・・・・・・」
「信用できないうえに、まったく安心できない根拠を出されてもねえ」
「ナイトメア様も、そろそろ現実というものと向き合ってみるべきだと思いますよ」
「な、なんだなんだ二人そろって!!サンタさんは本当にいるんだぞ!?普段は滅多に姿を見せないだけなんだっ!!お前たちも少しはアクアを見習って・・・・・・・・!?」

 言いかけたナイトメアが、不意に言葉を止める。
 どこか遠くを見つめるような灰色の視線に、グレイが緊張を走らせた。突然張りつめた雰囲気に、アリスも何事かと目を瞬かせる。


「・・・・・・・・グレイ、アリス。寝室に行くぞ、急げ!!」


 切羽詰まった声と真剣な目に、グレイがすぐさま駆け出す。
 訳も分からない状況の中、アリスの脳裏に大切な一人娘の笑顔がよぎる。寝室には、今、アクアがいるはずだ。・・・・・・・一人で。
 言葉にならない声で娘の名を呟き、彼女は全速力で夫の後を追った。



 駆け込んだ先の室内で、まずアリスの目に飛び込んできたのは開け放された窓だった。バルコニーへと続くそこからは冷たい空気と雪が入り込み、背筋を震わせる。明るい寝室には誰の姿も見当たらず、ベッドサイドに置かれた手つかずのマグカップからは、まだ湯気が立ち上っていた。
 嫌な予感を抑えこみながら、バルコニーに立ち尽くすグレイの方へと近づく。彼は厳しい表情で外を見つめている。アリスもその視線を追って、雪がちらつく夜闇へと目をやって・・・・・・次の瞬間、思わず悲鳴に近い声をあげていた。


「アクア!!?」
「あ、ママ・・・・・・・」


 こちらを振り返ったアクアが悪戯を見つかった子供のような表情を浮かべたが、アリスはそれどころじゃない。
 アクアがいたのは、クローバーの塔の外壁からわずかに突き出した場所だった。恐らくはバルコニーからその突出した場所を伝って、隣の部屋のバルコニーまで侵入しようとしたといったところだろうが・・・・・無謀すぎる。隣のバルコニーまでは結構距離があるうえに、途中に掴まっていけるようなものはほとんどない。今はちょうど途中にあったはめ込み式の窓枠を手すりにしているようだったが、それにしたって十センチほどしかない場所に乗っているだなんて心臓に悪い。
 しかもここはクローバーの塔の中でも上階に位置する部屋だ。普段アクアがよくしている木登りなど目ではないくらい、地面は遠い。いくら積もった雪があるとは言え、ここから落ちたら即死だ。

「ママ、ええっと、その、すぐ戻るからちょっと待っててー。あのね、アクアさっきサンタさんを・・・・・・」
「そこから動いちゃダメ!!」
「アクア、いい子だ。そこで大人しくして・・・・・・」

 両親の剣幕に驚いたのか、アクアが目を丸くして動きを止める。
 その途端、前進しようと一歩を踏み出していた小さな足がずるりと滑り、幼い体が不安定に崩れた。

 夜闇に投げ出された薄ピンクの寝巻が、一瞬ふわりと宙に浮かび上がる。

 後ろに引かれる力に耐えきれなかったのか、少女の手が窓枠から離れ、落ちかける体を支えるものは何一つなくなった。何が起こったのかわからない幼い瞳が、まあるく見開かれた。
 声にならない悲鳴をあげ、バルコニーから身を乗り出そうとするアリスを少し強引に後ろへ引き戻し、グレイがバルコニーの手すりに足をかけ・・・・・・・・・

 スローモーションのような数秒の出来事は、不意に吹き抜けた風によって結末を告げた。


「まったく・・・・・・・お転婆がすぎるのはよくないぞ。いい子にしていなければ、サンタさんは来てくれないのだからな」


 確かに落ちたはずの小さな体は、ふわりと優しく抱きとめられていた。
 銀色の髪がさらりと雪夜の光に輝き、神秘的な灰色の片眸が困ったように細められる。当然と言わんばかりに空中に浮かび上がったナイトメアの腕の中、数度瞬きを繰り返したアクアの瞳が明るく輝いた。

「ナイトメア様!!」
「こら、ダメだろう。淑女がこんなに危ないことをしてはいけないよ」
「で、でもサンタさんがさっき窓からあっちに・・・・・・」
「どんな理由があろうと、両親を心配させる子は悪い子だ」

 ほら、とナイトメアに促され、アクアは寝室のバルコニーを振り返る。
 と、ばっちりと自分と同じエメラルドの瞳と視線が合う。サンタクロースの格好をしたアリスは、今にもバルコニーから飛び出しそうな姿のまま・・・・・・泣きそうな顔で、アクアとナイトメアを見つめていた。

「ナイトメア・・・・・・・・よ、よかったあ~・・・・・・」
「アリス!大丈夫か!?」

 気が抜けたのか、その場にしゃがみこんでしまったアリスに、グレイが慌てて手を差し伸べる。
 そしてこちらに向けられたグレイの視線も、同じように安堵の色を映していて・・・・・・アクアは思わず、バツが悪くなってナイトメアの腕の中に隠れてしまった。

「ふふ、戻りたくないなんてダメだろう?・・・・・怒られる?ああ、そうだろうな。だが、ちゃんと怒られて、そしてしっかり謝りなさい。怒るほど心配してくれる人がいるのは、すごく幸せなことなんだぞ」
「幸せ・・・・・・?」
「そう。君がパパとママがサンタさんのせいで仲が悪くなってしまうのではないかと心配したのと、同じように。君が無茶をして危ない目に遭うことを・・・・・・・パパとママは、心配したんだ。心配とは、何かを大事に想っているからこその感情だ」

 その言葉の意味は、まだアクアにはしっかりと理解できてはいない。
 けれどナイトメアの言葉はいつだって信じられるとアクアは思っていた。ナイトメアは、アクアが子供だからといって一度たりともいい加減に言葉を教えたことはなかった。はぐらかしたりはするけれど、適当な嘘はつかない。子供とは見ず、接してくれる。
 だからこそアクアは、ナイトメアを尊敬しているし、彼の言葉は正しいと信じているのだ。


「心配したから、怒る。怒られることの意味を、君はちゃんと理解しておきなさい。そうすれば、ちゃんと謝ることもできるよ」


 そっと額に触れたナイトメアの冷たい唇。
 それが頑張れの合図に思えて、アクアはしっかりとナイトメアの胸元に抱きついた。



「っ、馬鹿!!!!」

 バルコニーへと降り立ったナイトメアの腕から降ろされたアクアに向けられた第一声が、まずそんな母親の怒鳴り声だった。そのまま叩かれるかと身構えたアクアだったが、予想に反して思いっきり抱きしめられて目を瞬かせる。
 自分をしっかりと抱きしめる温もりが微かに震えているのに気が付く。そっと小さな手を背中に回して抱きしめ孵すと、アリスが少し体を離してアクアを見つめた。その目が相変わらず泣きそうに潤んだままで、アクアの胸に罪悪感がずきりと走る。

「無事でよかった・・・・・・・・心臓が止まるかと思ったわ・・・・・・」
「ああ、本当に・・・・・・よかった」

 アクアを抱きしめるアリスごと、今度は別の温もりに包まれる。
 ひどく穏やかな笑みを浮かべた黄水晶の瞳に見つめられ、アクアは少し困ったように下を向いた。


「ママ、パパ・・・・・・・・ごめんなさい」


 その言葉はすんなり口から零れた。両親をひどく心配させてしまったという実感がひしひしと湧いてきて、落ちかけた時でさえ涙ひとつ浮かべなかったアクアの目も、うっすらと潤む。
 グレイがアクアの頭をそっと撫で、アリスがますます抱きしめる腕に力を込める。

「いやあ、よかったよかった。これで一件落着だな!!これも私の大活躍がっ・・・・・ぐ、げほごほっ!!」
「・・・・・・・・ナイトメア様、あなたという人は・・・・・・」
「本当に最後まで決まらないわねえ」

 じんわりした家族同士の光景を例の如く吐血によって台無しにしたナイトメアに、グレイ夫妻から冷めた視線が送られる。そこで吐血さえしなければ、今回一番MVPは間違いなくナイトメアであったというのに。
 グレイが呆れたため息をつきながらナイトメアの方へと歩いていき、アリスはアクアを抱きしめたままそんな光景を眺める。アクアはじいっと、すっかりお馴染みの光景を見つめていた。

「ほら、いつまでもそんな薄着で外にいるからですよ。アクアを助けていただいたことは本当に感謝しますが、その体調で無理に空を飛んだりするからこうなるんです。早く中に入って薬を飲んで、温かくして寝てください。次の時間帯の仕事に関わります」
「なっ・・・・・・・!!い、嫌だ!!薬なんて飲まないぞ!?第一、今はクリスマスだろう!?クリスマスなのに仕事をさせる気か、鬼!!悪魔!!」
「クリスマスだろうがなんだろうが、大人には仕事があるんです。仕事の前にはクリスマスも無意味です」
「ひ、ひどっ・・・・・・・・・うう、ぐ、げほ!!」

 白い雪を頭からかぶりながら、吐血によって服やらなんやらがあちこち赤く染まっていく。
 お馴染みのスプラッタな光景だが、なんとなく・・・・・そう、なんとなく。


「・・・・・・サンタさん!!」
「え?」
「は?」
「そっかあ、ナイトメア様がサンタさんだったのね!!」


 通常のななめ上の発言に、その場の全員が目を見開いて固まる。
 そんな大人たちの反応をまったく気にした様子もなく、アクアはきらきらと・・・・・・・そりゃもう、某にんじん料理好きのウサギさんが上司を見つめるようなきらっきらっぷりで、ナイトメアを見つめている。

「雪をかぶっているから髪が白くて、赤い服を着ているのは、本当は血を吐いちゃったからなんだわ。ナイトメア様は空も飛べるし、その子の欲しがっているものだって心を読めばわかっちゃうから、プレゼントを配ることもできるのよ!!わあ、ナイトメア様すっっごい!!」
「あ、アクア・・・・・・それはいくら何でも夢のなさすぎるサンタじゃ・・・・・・・」

 そんな病弱サンタ、嫌すぎる・・・・・というアリスの控えめなツッコミをまったく気にせず、アクアはぽかーんと立ち尽くすナイトメアに駆け寄った。
 あまりにも意外なことを言われ、吐血も収まったらしいナイトメアの足元に抱きつき、小首を傾げて見上げる。その小動物的な可愛らしさにナイトメアもほんわり和んだ気持ちになるが、横から父親のじとりとした恨めしそうな視線を感じ、若干頬を引きつらせる。


「ねえねえ、ナイトメア様がサンタさんなら、もう一回ちゃんとお願いしておくね!!あのね、パパが怒っちゃうから、ママにはキスしちゃダメなの」
「え、は、・・・・・・も、もちろんアリスにキスなんて命知らずな恐ろし・・・・・・い、いやいや、と、とにかくアクアの願いはよーくわかった!!大丈夫だ。サンタさんは、もう絶対君のママにキスなんてしないぞ?」
「本当!?ありがとう!!じゃあ、ナイトメア様ちょっとお耳貸して?」


 この上なく嬉しそうなアクアの笑顔に負け、ナイトメアは困惑したまま少女と視線を合わせる。
 アリス似の瞳の色が悪戯っぽく光り、小さくふっくらとした桜色の唇が、ちゅっとナイトメアの唇に可愛らしく触れた。


「ママの代わりに、アクアがサンタさんにキスしてあげるから、許してね?」


 親愛の延長線上の、子供の可愛らしいキス。綺麗に思考を隠して実行された他愛のない悪戯に、ナイトメアは苦笑いの混じった微笑みを返した。
 ・・・・・・・・・隣から感じるブリザードには、できるだけ見ないふりをしておく。
 目の前で娘のファーストキスを思わぬ形で目撃してしまったグレイから感じる殺気が、洒落にならない。
 危険を察知したアリスが必死に留めようとしてくれているが、果たしてこの親バカな父親にどれだけ効果があることか。
 クリスマスがサンタの命日なんて、笑えない・・・・・・ナイトメアは無邪気に笑う少女に気づかれないよう、こっそりとため息をついた。



 一連の騒動が落ち着いた後、ベッドの中から抜け出したアクアは、こっそりと光の漏れる隣の部屋をドアの隙間から覗き込んだ。
 アクアの子供部屋となっている寝室とドア一枚はさんだところに、両親の寝室はある。グレイとアリスは何やら笑顔で話しながら、お互い寄り添っていた。
 会話までは聞こえないけれど、アリスの手には可愛らしいプレゼントの箱が乗っている。
 少し顔を赤らめたアリスが、グレイにそっと顔を近づける。
 薄明かりの中で、二つの影が優しく重なったのを見届け、アクアは嬉しそうに、けれどできるだけそっとその場を離れてベッドへと戻った。

「うん、やっぱりママのサンタさんはパパだよね」

 だって、いるはずがない。
 あんなに母親が幸せそうな顔でキスする相手、他にいるはずがないのだ。


「ママがキスするサンタさんは、パパだけだもの」


 ね~?と内緒話をするように、アクアは手に握りしめた小さな人形に話しかける。
 アクアが部屋を出ようとする前に見つけた、プレゼント。中には可愛らしいサンタクロースの人形が入っていて、メッセージカードにはこんな言葉が記されていた。

『Merry Christmas!本物のプレゼントは、君の大切なサンタさんからもらうといいよ。この季節を楽しんでくれることを祈って・・・』

 サンタさんは、信じる人の数だけ存在するのだろう。きっと。
 いや、信じない人の元にもまた・・・・・・・・


「だよね、サンタさん?」


 りんりんと聞こえる鈴の音が、窓の外を駆け抜けていく。
 窓の外を横切った、大きなトナカイとソリ、そして赤い服を着た誰か。
 それにベッドの中から小さく手を振って、アクアはそっと眠りについた。





End.
関連記事
スポンサーサイト


総もくじ 3kaku_s_L.png ネオロマ
総もくじ 3kaku_s_L.png オトメイト系
総もくじ 3kaku_s_L.png リジェ系
総もくじ 3kaku_s_L.png お題もの
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
総もくじ  3kaku_s_L.png ネオロマ
総もくじ  3kaku_s_L.png QuinRose
総もくじ  3kaku_s_L.png オトメイト系
総もくじ  3kaku_s_L.png リジェ系
もくじ  3kaku_s_L.png その他
総もくじ  3kaku_s_L.png お題もの
  • 【Mammy kissing・・・?*eve*(2010クリスマス企画、イヴ編)】へ
  • 【パパと一緒♪】へ
  • Tag List 
  •  * |

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【Mammy kissing・・・?*eve*(2010クリスマス企画、イヴ編)】へ
  • 【パパと一緒♪】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。