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「QuinRose」
現代の国のアリス(現代パラレル)

本編 日常風景~放課後デート?の巻~前編

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 昇降口を出たところで、アリスはいつもと違う雰囲気に気が付いた。
 なんというか・・・・・・これから向かおうとしている、校門付近が妙に騒がしい。浮き足立っているとでも言えばいいだろうか。
 いつもは楽しそうに話をしながら下校していく生徒達が、校門付近で少し遠巻きに足を止めている。男子生徒はなんだか唖然とした顔をしているし、女生徒は・・・・・顔を赤らめながら興奮気味に友達同士で何やら話していたり、携帯で写メを取ろうと試みている子までいる。

 その視線の先を辿り、アリスも思わず口元を引きつらせた。
 いかにも恋やオシャレに全力投球していそうな女子生徒達(確かこの現代とやらでは、ああいう子達のことを「肉食系女子」とかいうのだったろうか)の団体が、一人の男を取り囲んで黄色い歓声をあげている。どこの少女マンガの展開だと言いたくなる光景だが、まさか現実にお目にかかれるとは思ってもみなかった。

 ・・・・・・・・こんなナンセンスな状況を作り出せるほどの「いい男」、そうそう限られている。
 そしてありがたくないことに、アリスはその候補として挙げられそうな心当たりを何人も知っている。

 ふと、女生徒に囲まれていた男が顔を上げた。
 真っ直ぐにアリスに向けたエメラルドの視線が、楽しそうに細められる。口元を斜めにつり上げた性質の悪い笑みに、確信犯的なものを感じて非常に腹が立つ。


 心当たりのある「顔(だけ)のいい男」の候補の中でも、最もここにいてほしくなかったナンバー1。
 現代という国においても相変わらず飄々とした態度のブラッドが、優雅にアリスの通う高校の門前で待っていた。





 本気で通報してやろうかと一瞬思った、というとブラッドは実に楽しそうにククッと笑った。
 隣を悠々と歩く男をアリスは睨みつける。どんなに早足で歩いたところで簡単に追いつかれるのも悔しいし、疲れてきて少しスピードを落とすと当たり前のように歩調を合わせてくるのもまた腹立たしい。

「一緒に並んで歩かないでくれる?あんたと知り合いだと思われたくないわ」
「おや、ひどいことを言う。私とお嬢さんの仲だというのに・・・・・・ああ、今はお嬢さん、と呼ばない方がいいかな、アリス?」
「どんな仲でもないわ、赤の他人よ。少なくとも、いい年して学生服着て歩き回るような変質者を知り合いにもった覚えはないわ。あんたにコスプレ趣味があったとは知らなかったわね」

 必要以上に冷たく言ってみせても、ブラッドに堪えた様子はない。
 そう、制服。制服だ。
 ブラッドの姿を上から下まで眺め、アリスはまた溜息をつきそうになる。この男、よりにもよって学生服を着て校門の前で待っていたのだ。以前学校に侵入してきたボリスと言い、学校は制服を着なければ入ってはいけない場所とでも思っているのだろうか、彼らは。
 ・・・・・・まあ私服で来られても余計に悪目立ちするので、彼らなりに気を遣ってくれたのだと納得するべきところかもしれないけれど。

 ブラッドが着ていたのは、アリスの通う学校とはまた少し違う、ブレザータイプの学生服だった。ボリスの時のように「そこらへんのやつから借りた」のか、はたまたわざわざ買ったのか・・・・・・・謎だ。
 わりときちんと着こなしているせいで、少し優等生っぽく見えるが、中身は不良を通り越してマフィアのボスだと知っている分、人を見かけで判断してはいけないと心底思う。


(・・・・・・・無駄に似合うわよね。違和感ないというか。絶対言ってやらないけど)


 もともと帽子を取っただけで若く見えるブラッドだ。学生服なんていうものを着ていても、そういうものかと納得できてしまうくらい、違和感がない。
 校門前でブラッドを囲んでいた女生徒達も、ブラッドを同い年くらいかあるいはそれより少し上くらいだと見ているようだったし・・・・・・恐らく今だって、こうやって並んであるいていても、「学生同士が一緒に下校している途中」と周りからは思われているのだろう。
 
 が、似合っているのと、常識的にどうよというのは、また違う問題な気もする。

 ワンダーランドの住人に明確な「年齢」という概念がないことは理解しているつもりだが、どう見たってブラッドは「学生」なんていう可愛らしい年頃じゃないのは確かだ。こんな無駄に色気のありすぎる男子高校生、現実にいたら大変なことになる。そういうのは別次元で許される問題だろう。
 大人が制服を着て堂々と歩いていたところで、このいかにも普通と常識の溢れかえっている世界では、所謂「コスプレ」以外のなにものでもない。

「いいじゃないか。そういうプレイだと思って楽しめばいい」
「ぷ、プレイって、あんたねえっ・・・・・・!!」
「学生なんていう面倒なもの、本当になりたいとは思わないが・・・・・・・学生の放課後、というのはなかなか刺激的で楽しいものだそうだ。若いからこそできる危険な遊びが、放課後の時間には山ほど存在すると言うじゃないか。そんなものをお嬢さん一人が独占するなんて、ずるいだろう?私も仲間に入れてくれ。君と・・・・・・・楽しい放課後を味わいたいんだ」
「今すぐ一人で帰れ」

 いちいち含みのある言い方をするのはブラッドの癖だが、それにしたって怪しすぎる表現だ。
 どこでその「学生の刺激的で楽しい放課後」なんていう情報を得てきたのか、問いただしてやりたい気もするが・・・・・・・・藪蛇になるのが目に見えているので、あえてそこは何も聞かないことにする。


「さて、君との初放課後デートだ。どこへ行こうか?」
「どこも行かないわよ、帰るの!!私は帰りたいの!!」
「寄り道は学生の特権だろう?折角自由に使える権利があるんだ、活用しなければ意味がない」


 どんな特権だと言ってやりたいところだが、さりげない仕草で肩を抱きこまれ、逃げられなくなる。回された手は柔らかい拘束のようでいて、その実しっかりと逃げられないようアリスを押さえ込む。
 ここで無駄に抵抗したところで疲れるだけだと、早々にアリスは諦めて溜息をついた。ブラッドともそれなりに長い付き合いだ。彼が一度言い出したら意外と拘ることは知っている。(飽きるのも早かったりするけれど)

「それで?その学生の特権の寄り道とやらに付き合うのはしょうがないとして、あんたはどこへ連れて行ってくれる気なのかしら?」

 いかにもな定番や面白みのない場所を候補にしてきたら、思いっきり鼻で笑ってやる。そんなささやかな意趣返しを心に決め、アリスは問いかける。
 ブラッドは顎に手を当てて、少し考えるように首を傾げた。


「そうだな・・・・・・高層ホテルの一流フレンチで、夕焼けと夜景をバックに食事を楽しめる絶好の口説きスポットと評判の場所があると聞いたから、そこにでもしようかと思ったが・・・・・・・お嬢さんはそんな定番ではお気に召さないようだからな」
「学生デートの定番を軽く通り越しているわよ、それ」


 どこの御曹司のデートプランだ。そんな学生らしさのないデート嫌すぎる。
 定番からかけ離れすぎていて、笑ってやるどころの話じゃない。

(って、いやいやいや、デートじゃない、デートじゃないってば)

 アリスは自分の想像に慌てて首を振った。元カレと顔が似ている男と「デート」なんて。自虐もいいところだ。
 ブラッドが妙なことを言うから、つられてしまったが、これはあくまでも寄り道。学生の特権だとかいう「寄り道」に過ぎない。
 ブラッドとアリスの関係は、あくまでも友人、それでいい。それ以上のものになる気なんてない。・・・・・・こんな恋人にしたら面倒くさいことこの上ないだろう男なんて、お断りだ。

「そういうお嬢さんはどうなんだ?学生の放課後をこれまで何度も体験しているんだ。退屈しない場所をいくつも知っているだろうなあ」
「私はほとんど寄り道なんかしたことないわよ。この世界の学生らしさなんてもの、わかるわけないでしょう?せいぜいボリスに無理矢理ゲームセンターへ付き合わされたくらいよ」
「・・・・・・・ほう?」

 ぴくりとブラッドの眉根が寄せられた。

「あのおチビさんと、ね・・・・・・・・・いつだ?」
「つい最近。ボリスが勝手に学校まで遊びに来たのよ。で、なんか流れで一緒に帰ることになって・・・・・私はさっさと帰りたかったんだけど、ボリスにさんざん振り回されてね。門限ぎりぎりまで付き合わされて、本当に疲れたわ」

 その時のことを思い出し、若干アリスは遠い目になる。
 異世界ともいえるべき場所に来ても、基本的にワンダーランドの住人達は自由すぎる。人の文句を一切聞かずに、「寄り道はゲーセンとコンビにが定番らしいよ!!」とかのたまうボリスに連れまわされたのは記憶に新しい。
 おかげで、その日はものすごく疲れた。ものすご~~~~~く疲れたし、寮の門限に間に合わないんじゃないかとひやひやものだったし、留守番していたペーターから帰宅するなり質問攻めにされてうざったかったし、翌日寝坊しそうになるし・・・・・・あまりろくな思い出はない。
 ・・・・・・・まあでも。それなりに楽しかった、なんて。
 あの猫に言ったら調子に乗るから、絶対に言わないけれど。


「よし、行くぞ」
「は?」


 急に腕を引かれ、アリスは我に返った。
 すでに歩き出しているブラッドは、若干不機嫌そうだ。掴まれている腕がちょっと痛い。
 何が何だかわからず、慌ててアリスは制服姿のその背中に声をかけた。


「ちょ、ちょっとどこ行くって言うの!?高級ホテルとかありえな・・・・・・・」
「ゲームセンターだ」
「あ、そう・・・・・ゲームセンターか、それならまだマシ、って・・・・・・・はあっ!!??」


 思わず素っ頓狂な声が出る。
 通行人が何事かとアリス達を振り返り、アリスは慌てて口元をおさえた。ブラッドは周囲の人の目など気にした様子もなく、スタスタと歩いていく。道行く女性達からの黄色い声が、ところどころ聞こえた。

「あ、あんたがゲーセン・・・・・?何の心境の変化?」
「たまにはそういう気分の時もある」

 実にブラッドらしい答えだが、それでもアリスは驚きを隠せなかった。
 ゲームセンターなんて・・・・・・・人が多いところや音がうるさいところが嫌いな彼が、最も近寄らなさそうな場所だ。それが自ら「行く」だなんて、本当に何かよっぽどの理由でもあるのかと言いたくなる。

 ちらりとブラッドを見上げる。
 やっぱり不機嫌そうだ。これでゲームセンターなんかに行って、機嫌が底辺にまで落ち込まないといいのだが。そんな本気で機嫌の悪いブラッドの相手をしなくちゃいけないのは、アリス以外にはいないのだ。


(これは・・・・・・・ボリスの時より疲れそう)


 嫌な予感がする。それでも逃げられない・・・・・・・というか逃げたら余計に面倒くさいことになりそうだ。
 諦めの溜息をつき、大人しくその姿についていくしか、アリスに選択肢はなかった。





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