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「QuinRose」
アリスシリーズ

POP Christmas!(2009クリスマス企画、ユリアリ&エース)

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 ちらつき始めた白い雪をぼんやりと見上げる。
 空はどんよりとした鉛色。それでも気分が重くならないのは、きっとこの美しい結晶のおかげだろう。
 ふわりふわりと落ちてくる白に混じって、吐き出した吐息も白く浮かんで消える。寒いけれど、冬でなくては見られない、ある種の幻想的な光景だと思う。
 雪まで降る寒さだというのに、街を歩く人はいつもよりも多い。
 あちこちからにぎやかな音楽が流れ、木や店などはイルミネーションでキラキラと光っている。大きなプレゼントの箱を抱えた子供とその手を引く父親、寄り添いあった恋人同士、そんな人々が次々と目の前を通り過ぎていった。


「あれ?アリスじゃないか」


 待ち人とはまた違う声に話しかけられ、振り返る。
 あちこちが白に囲まれたこの場所では、やたらと目に鮮やかな赤いコートの男がそこにいた。

「エース!どうしたの・・・・・・って聞くまでもなく、迷子よね」
「あはは!ひどいな~、開口一番がそれ?君こそ、こんなところでどうしたの?ユリウスと待ち合わせ?」
「まあね。今はクリスマスだから、限定のイベントとかメニューとかが増えているの。折角だから、ユリウスを連れ出していこうと思って・・・・・・」
「クリスマス?ああ、だからいつもより人が多いんだね」

 納得したようにエースは周囲を見て頷く。
 この世界はいつでも曖昧だ。季節が領土ごとに分けられた今となっても同じ。いつがクリスマスだとかバレンタインんだとか、そういうのは唐突に決まる。しかも大体は領主の気まぐれで。
 今もこのクローバーの塔付近は、ナイトメアの「クリスマスがやりたい!プレゼントが欲しい!」との発案で、絶賛クリスマス期間中だ。

「・・・・・・で、君はクリスマスに、こんなところで、ユリウスを待っていると」
「?ええ、さっきそう言ったでしょう」
「ふうん・・・・・・クリスマスに、ね」

 ひどく意味深に呟きながら、エースが距離を詰めてくる。
 予想外にずかずかと近づいてきた距離に驚き、少し後ずさろうとするより早く、腕を掴まれた。爽やかな笑顔が薄ら寒いものを感じるのは、絶対に気のせいじゃないだろう。


「・・・・・・アリス、誘ってる?」
「は?」


 エースの発言についていけなくなることは多いが、今回もまさにそれだった。
 全く意味が分からない。どうしてユリウスを待っていただけなのに、「誘ってる?」とか言われなければならないのだろうか。
 怪訝そうに眉を顰めた私のことなど気にも留めた様子もなく、エースは少し考えるような素振りをした。

「ん~、でもなあ。ユリウスに悪いしなあ・・・・・・でもルールだし。しょうがないかな」
「いやいやいや、言ってる意味が分からないんだけど」
「うん、しょうがない。いいよな、ちょっとくらいなら。ちょ~~~~~っとだけなら、ユリウスも許してくれるはずだ!」
「しょうがないって何!?てか急になにする気・・・・・・」

 言葉の途中で、唐突に言葉が切れたのは仕方がないと思う。

 ・・・・・・よりにもよってこの男、遠慮もなしに唇にキスしてきたのだから。

 ただ触れるだけの簡単なキスだったけれど、それは言葉を奪うのに十分で。
 明らかに親愛の挨拶だとか、友達同士のキスだとかいうレベルじゃない場所にキスをされて、完全に私の思考は停止した。


「な、ななな、なんっ、なっ・・・・・・・・・・!!」
「あはは、アリスってば顔真っ赤だぜ?変な顔~~」
「へ、変な顔にもなるわよっ!!あんたいきなり何してんの!?」
「何って・・・・・・・キスだけど?」
「開き直ってんじゃないわよ、この×××騎士!!」
「え~、ひっどいなあ。俺はただルールに従っただけなのにさ。なあ、ユリウス?」


 ・・・・・・本当に今度こそ、私は固まった。
 エースが振り返った先には、これまた見慣れた姿。今回の待ち人であるユリウスが、呆れたような溜息をつきながらそこに立っていた。

「ゆ、ゆゆゆ、ユリウス!?い、いつから・・・・・・・!!」
「・・・・・・そこのバカがお前に迫っている時からだ」

 ・・・・・・つまり、見られていたということだ。バッチリ、あのキスシーンを。
 穴にあったら入りたい気持ちでいっぱいになっていると、ユリウスが近づいてきた。普段から不機嫌そうな表情をしていることが多いけれど、今は特に不機嫌そうに見える。

「エース、いい加減離してやれ。それと、何の説明もなしに行動に移すな。相手が混乱するだけだ」
「え~~、だってアリス、ヤドリギの下にいるんだぜ?しかも今はクリスマスだろう。キスするのが礼儀じゃないか」
「・・・・・・・えっ!?」

 ばっと慌てて上を見つめる。
 気が付かなかったけれど、頭上には確かにヤドリギを使ったクリスマスの装飾がなされている。



 クリスマスにヤドリギの下にいる女の子には、キスをしてもいい。



 私の世界でも有名だった風習が、頭の中をよぎる。
 どうりで。
 どうりで、エースがやたら意味深な表情をしていたわけだ。

「ヤドリギの下でユリウスを待つ、な~んて。アリスも意外と大胆だよな!よかったな、ユリウス。アリスがお前にキスして欲しいんだってさ。でもユリウスばっかりおいしい思いするのもずるいだろう?だから、先にアリスと会った俺もちょ~~~っとくらいならキスしてもいいかなって」
「なっ、ちょ、違っ・・・・・・!」
「え、違うの?狙ってたんじゃなくて?」
「狙ってるわけないでしょう!?気が付いてたら、さっさと移動してたわよ!!」
「・・・・・・だ、そうだ。ほらエース、いい加減に離せ」

 ユリウスが私を引き寄せてくれたおかげで、ようやくエースから解放される。
 ほっとしたのも束の間、少し痛いくらいに肩を引かれ、ユリウスと向かい合うような形となる。その群青色の瞳がいつもより近いなと思った瞬間、乱暴に何かが唇に押し付けられていた。


「んっ!?」


 最後に食むように痛みを与え、離れていった熱を呆然と見送る。
 すぐさまそっぽを向いてしまった横顔が、耳まで赤く見えるのは絶対に気のせいじゃない。

「・・・・・・まだ、ヤドリギの下にいるのだから、文句はないだろう」

 そっぽを向きつつ、言葉は乱暴で。
 それでもしっかり私の右手を握り、ヤドリギの下から連れ出される。
 エースが後ろで「ユリウスもやるねえ」と楽しそうに笑うのが聞こえた。



「・・・・・・次から、上はよく確認するわね」
「ああ」
「キスしてほしい時は、ユリウスに直接言うことにするわ♪」
「なっ・・・・・・!!」



 ヤドリギなんかなくても、あなたにならキスされたい。
 そんな甘いことを思えるのは、今がクリスマスだからかもしれない。
 繋いだ手に、ぎゅっと力をこめた。
 雪降る街は信じられないくらいに寒いけれど、この手だけは、いつだって温かい。





End.
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